仕事を覚えられない新人の原因と改善【元新人指導担当者が解説】

ビジネススキル
悩んでいる人
仕事を覚えられない新人の指導を担当している。どうやって教えればいいんだろう?何でこんなこともできないの?何で言ったことをやらないの?新人に対してイライラしてしまう。

今回は、そんな悩みに答えます。

本記事の内容
新人が仕事を覚えられないのにはちゃんと理由があります
①脳は覚えたことをすぐに忘れてしまう。
 ・衝撃的な実験結果【脳は1日で74%忘れる】
 ・あなたと新人は【経験年数】が違う
 ・メモの取り方を変えれば記憶力アップ
②やる気がない新人のモチベーションの上げ方
③一番大切【あなたが手本にならないと新人は動きません】

いつまで経っても仕事が覚えられない人、同じミスばかりを連発してしまう新人っていますよね。

最初の頃は「ドンマイドンマイ!新人なんだからミスしてナンボだよ!」と笑いかけていたかもしれませんが、何か月も同じ状況が続くと「またか…。いい加減にしてくれ。」と、イライラしても無理はないかと思います。

しかし、実は仕事が覚えられないのにはちゃんとした理由があったんです。しかも、向上心のある人ほど仕事を覚えられない可能性があります。

「もう面倒みきれないよ!」と悩んでも、どうか投げ出さないでください。

少しの工夫で、あなたの部下はあっという間に一人前になれます。

本記事を書いている私は、年間読書量のべ300冊超えのサラリーマンです。現在26歳で新人育成も担当していて、新人のモチベーションをアップさせることが得意です。

今回は、これまでの読書で得た知識と新人育成の経験から、部下の能力を100%活かすノウハウをあなたとシェアさせていただきます。

ぜひ最後までご覧ください。
  

新人が仕事を覚えられないのはちゃんと理由があります

この記事では、仕事が覚えられない要因を【脳特性・自意識・実務】の3つに分類して解説します。

  1. そもそも脳は覚えたことをすぐ忘れてしまう
  2. モチベーションが低くて仕事を覚える気になれない
  3. 仕事の基本・進め方が分かっていない
      

1つずつ具体的に解説していきます。
  

脳は覚えたことをすぐに忘れてしまう

衝撃的な実験結果

ある記憶に関する実験では、人は覚えたことを20分で42%、1日で74%も忘れてしまうと言う結果になりました。

また、短期的・一時的に記憶を保管する場所を【ワーキングメモリ】と言いますが、せいぜい7つ前後しか記憶を保管することができないことが分かっています。

実際、こんな経験ありませんか?

  • 調べ物をしようと思ってネットを立ち上げたけど、何を調べようと思っていたのかのか忘れた。
  • コンビニで、買う予定のものとは別の商品を買って、店を出た後に気が付いた。
      

その時は覚えたつもりでも、何かの拍子でスッポリと頭の中から抜けてしまうのが、脳の特徴です。
  

✔まとめ

どうか新人を責めないであげてください。

ただでさえ新人は覚えることがたくさんあります。

頑張って覚えようとすればするほど、ワーキングメモリから記憶が抜け落ちてしまっていることを分かってあげましょう。
  

あなたと新人の決定的な違い

それは【経験年数】です。あなたにとっては簡単なことでも、新人にとっては初めての連続。

あなた
何でこんなこともできないの?

と思ってしまうこともあるかもしれませんが、車の運転で例えてみましょう。

免許を取りたての頃は、運転時に「エンジン掛けてDに入れて…。」と一つ一つ動作を思い出しながら運転をしますが、慣れてくるとほとんど無意識でもスムーズに運転できるようになりますよね。

これは、先ほど言ったように、ワーキングメモリに保管できる記憶量が少ないことに関係があります。

上司や先輩は、既に仕事の進め方などが自身の記憶に定着されていますが、新人はこれから時間をかけて記憶し、定着させていくのです。

  

✔️まとめ

新人の頃は一つ一つ作業を記憶し、思い出しながら仕事を進めるので、無意識レベルでできるあなたと比べて脳の負担が大きい状態。

「これくらいできて当たり前」は、あなたの当たり前であって、新人にとっては難しいことであることを分かってあげましょう。
  

メモの取り方を変えれば記憶力アップ

上記で、人はそもそも忘れやすい生き物。しかも、新人は記憶することがたくさんあって更に大変。と説明をしました。

とはいえ、覚えられるまで見守り続ける。というのも時間がかかってしまい、上司と新人、お互いのためになりません。

なので、記憶力のアップとミスを減らすオススメのテクニックを紹介します。

もしも新人が、あなた(上司や先輩)の言うことを何でもメモに取っていたら、そのやり方はいったん中止させてください。そして、

メモをするのは【上司や先輩から怒られたこと、自分がやらかしたミス】だけに限定するよう指導しましょう。

なぜなら、記憶するべき情報には優先度があるからです。

新人が目指すべき姿は【0→1】、つまり仕事が覚えられない今の状態から、当たり前のように仕事ができる状態にすることです。

脳に記憶できる量は思った以上にすくないので、インプットする情報はできるだけ少なくして、怒られたこと、ミスしたことだけに限定させましょう。

✓メモをする際のポイントは2つ

  1. 自分の言葉に直して書く
  2. 同じことを言われても新しい行に書く
      

自分の言葉に直すということは、何がダメでどうすればよかったのかを、自分の頭の中で整理することになるので、理解力が高まります。

また、同じ指摘も書き続けることで、自分が【よく怒られるところ】、【ミスしやすいところ】、【デキないところ】がより明確になります。
 

このメモを、毎日時間を決めて見返すようにしましょう。

毎日振り返ることで、メモの内容が記憶に定着し、新人の中から【できない】が減っていきます。

やる気がない新人のモチベーションの上げ方

仕事にモチベーションが湧かない時は、会社の理念や自分の仕事の目的を、確認させましょう。 

そもそも仕事をするうえで、 

この仕事の目的はなぜか?なぜ自分はこの仕事をするのか?誰の役に立っているのか?

これらを明確にしないと、仕事はいつまでたっても【人から与えられるもの】、【やらされるもの】だからです。
   

3人のレンガ職人 

この話を聞いたことはありますか? 

旅人が道を歩いていて、3人の職人に出会いました。 

旅人は「何をしているのか?」と尋ねると、3人はこう答えます。 
 

1人目「レンガを積んでいるんだ。毎日辛くてイヤになっちゃうよ。世の中は不公平だ。」 

2人目「壁を作っているんだ。大変だけど家族を養うためにも仕事があるのはありがたいね。」 

3人目「歴史に残る大きな大聖堂を作っているんだ。ここでみんなが祈り、悲しみを払うと思うとワクワクするよ!」 
  

目的意識の重要性 

1人目は目的もないので不満ばかり、2人目は生活費のため仕方なく、3人目は世の中への貢献のためにイキイキと働いています。 

このように、自分の仕事の目的をはっきりとさせることで、仕事は「つまらないもの」から「意味のあるもの」に変わり、あなたが興味を持つきっかけになります。 

仕事は人から与えられるものではなく、自分で意味を見出すものです。 

今一度、自分の仕事と向き合う機会を作ってあげましょう。
  

一番大切【あなたが手本にならないと新人は動きません】

私が新人指導で一番大切だと思うことは、自分自身が新人の見本になるということです。

やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらねば人は動かじ。

という、海軍軍人の山本五十六さんの言葉があります。

【電話応対を】例にして当てはめてみましょう。

  1. やってみせ
    まずはあなたの電話応対を見せる
  2. 言って聞かせ
    応対の方法やポイントを教える
  3. させてみせ
    実際に電話を取らせてみる
  4. 褒める
    できたところを褒め、できなかったところを指摘する
     

人間には心があります。

あれがダメ!ここがダメ!と言うだけでは、新人は動きません。

よくお母さんが「宿題やったの!?」と聞いて「今やろうと思ってたのに!」とふてくされてしまうアレに似てますね。
 

まとめ【仕事を覚えられない新人には優しくしましょう】

  • 脳は覚えたことをすぐに忘れてしまう。
  • 脳は覚えたことを20分で約40%、1日で約70%忘れる
  • 人が短期的に記憶を保管できる量はせいぜい7つ前後
  • あなたと新人は【経験年数】が違う。あなたにとっての当たり前は新人にとっては違うかも
  • メモの取り方を【指摘やミス】に限定することで、記憶の吸収力が上がる
  • やる気がない新人に対しては目的意識の醸成に努めよう
  • やって見せ・言って聞かせ・させてみせ・褒めてやらねば人は動かじ
     

本記事で説明したとおり、新人が仕事を覚えられないのには、きちんと理由があります。

中には、心の底から仕事が面倒でやる気のかけらも無い人がいるかもしれませんが、がむしゃらに頑張りすぎて仕事を覚えられない新人も多くいることを、教育係の私たちは理解する必要があります。

この記事があなたのお役に立ったら嬉しいです。

最後までご覧いただきありがとうございました。